2011年11月14日
三協化成は、従前より掲げてきた経営理念「コア事業に特化し、世界から信頼される中堅化学メーカー」の下、厳しい経済環境を勘案しながらも10年後のあるべき姿を実現すべく、事業の取捨選択と資源集中を実行、柱となる事業を築き上げていく。
同社は「独創的な技術」と「抜群の高品質」を特徴付けていく方向性を示すとともに、より小さな企業(チーム)としての強みを生かしていく。さらに、そのチームワークを深化させるため「簡素」「俊敏」「柔軟」をモットーに結束、「チーム三協化成」として突き進んでいく。
コア事業としては、祖業の硫化ソーダ関連と電子材料、医薬品の3分野に焦点を絞る。得意技術の「有機硫黄化合物合成技術」と「メタルコンタミネーションフリー(MCF)技術」を組み合わせながら、高機能かつ高品位な製品の提供を続けていく。
研究開発においては、医薬・複合材料分野におけるオリジナル製品の創造に取り組んでいる。とくに期待しているのが、現在開発中の異種材料同士の接合を可能とする分子接着技術。ユーザーの評価も高く、工業化レベルでの製品化に向けて着実に進展している。
海外ビジネス分野では現在、韓国(慶尚南道梁山市)と中国(山東省東営市)に合弁会社を保有し、両国で硫化・水硫化ソーダを製造している。
中国拠点ではR&Dセンターの年内立ち上げを予定する。同センターでは中国で求められる特性や品質を調査し、それを反映させた新H2Sビジネス創造を目指し、オリジナル製品の研究開発を推進させていく。
化学工業日報
2011年11月14日掲載